36 HIROO GAKUEN KOISHIKAWA Junior & Senior High School広尾学園小石川インフォメーション思い返してみると、広尾学園小石川の学びはまるで大学のようでした。教授と呼ばれる先生方とあれこれ議論をしながら学びや研究を深める手法とおよそ同じなのです。高校時代を通じて、私は研究論文の出版、学会発表につながる研究プロジェクトやインターンシップに取り組んでいました。微分積分の授業では、「実数以外の空間も定義できるかも?」といった話や抽象代数学の議論に脱線し、最終的には電磁気学の複雑な性質に関心を抱くようになり、将来はこの分野で学位を取りたいと思うまで興味が発展しました。自分で問いを立て考える楽しさを、広尾学園小石川で教えてもらいました。「勉強とは強いられるものではなく、夢に向かって自分を強くしていくもの」。私が広尾学園小石川で得たものは、その気づきと、自ら学び取り自分で自分を成長させる力です。数学一つにしても、3 年間を通じてさまざまな先生から教わりましたが、どの先生も受験だけにフォーカスせず、数学本来の本質的な面白さや教科の外にある広大な数学世界を垣間見せてくれました。こうした広尾学園小石川独自の学びを通じて、私は受験勉強のみにとらわれない本物の知識欲を育むことができました。国際化が進むこの社会を生き抜くカギは、自己成長力だと思います。皆さんも、この学校で自ら学び成長する力を身につけ、未来を勝ち取ってほしいと思います。東京科学大学 理工学系物質理工学院1年私が印象に残っているのは、世界史の授業です。もともと暗記することが苦手で入学前は全く興味が持てなかったのですが、その苦手意識を払拭することができました。他の授業にも共通して言えることなのですが、先生はさまざまな国の歴史の流れや文化、世の中の事象と関連づけ、ストーリー立てて教えてくださったのです。まるで壮大な叙事詩を聞いているような(とまでは言いすぎですが)、そうした授業のおかげで歴史を学ぶことの楽しさに気づくことができました。まだ「これがやりたい!」という夢は見つかっていませんが、最初から苦手意識を持たず、今はアカデミックな世界をじっくり探究したいと思います。早稲田大学 文化構想学部1年慶應義塾大学 法学部1年広尾学園小石川で学ぶ魅力を一つ挙げるとすれば、それは単に先生と生徒の距離が近いだけでなく、何よりも学問に関する対話の密度が高いことだと思います。特に生物の先生は印象に残っています。授業後でも一つ質問すれば、文献をいろいろ引用してミニ講義が始まり、さらに掘り下げた議論を生徒と楽しむような先生でした。おかげで私も負けじと生物学の文献を読みあさることに。そうした中、栄養素の働きを分子レベルで解説する書籍に出会い、興味が芽生えました。大学では栄養科学や生化学を専攻したいと考えています。そして、人々の健康寿命を延ばす栄養戦略を考案できる専門家になることが私の目標です。私は広尾学園小石川在学時、フードバンクボランティアやアメリカへの海外派遣活動に参加したことがあり、マイノリティの方々が置かれている社会的状況の困難さを肌で感じました。そうした体験を先生方に話すととても真□に聞いてくださり、モヤモヤとした疑問がしっかり言語化できるまで対話に応じてくださいました。生徒一人ひとりの熱意に対しそれ以上の熱意を持って応えてくれる。授業はもちろん、それ以外での先生方との語らいこそ、広尾学園小石川で学ぶ何よりの魅力だと感じます。大学ではさらに理解を深め、マイノリティの方々の尊厳と権利を法的に守れるような国際的な弁護士として活躍したいと考えています。Imperial College London, Electrical and Electronic Engineering 進学予定University College London, Biochemistry 進学予定大学のように自分で問いを立て、考えを深める楽しさを教わった本物の未来を勝ち取る自己成長力を、この学 園で養ってほしい最初から苦 手意 識を持たず、アカデミックな世 界を探 究したい先生との密度の高い対 話の中で見つけた、本当に学びたいこと先生方は、生徒の熱意に対しそれ以上の熱意で応えてくれるINFORM AT ION卒業生からのメッセージBE AMBITIOUS
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